2026年3月29日日曜日

新選組最後の戦いシリーズ回想編 なぜ近藤勇は失われたのか

話は少し戻る。

すべてが崩れ始めた、あの頃へ。

鳥羽・伏見の戦い。

あの戦いで、時代は確実に動き出した。

それまで信じていたものが、
静かに崩れていく。

それでも彼らは、まだ終わりだとは思っていなかった。

江戸へ戻り、立て直す。
もう一度、戦える形にする。

その中心にいたのが、
近藤勇だった。

だが――

状況は、想像以上に厳しかった。

江戸へ戻った新選組だったが、
流れは止まらない。

むしろ、悪化していく一方だった。

そして、再起をかけた戦い。

甲州勝沼の戦い。

ここでも、流れを変えることはできなかった。

敗北。

その結果、新選組はまとまった戦力を維持できなくなり、
組としての形は大きく崩れていく。

事実上の崩壊――
そんな言葉が、現実味を帯び始めていた。

敗走の中で、近藤は隊から離れる。

それは終わりではなく、
次につなぐための選択だったはずだった。

だが、その先にあったのは――


捕縛。

新政府側に見つかり、
ついにその身を拘束される。

刀を振るうこともなく、
仲間と共に戦うこともなく、

局長は奪われた。

その後、彼は江戸へ送られる。

そして、待っていたのは尋問。

逃げ場のない現実の中で、
すべては静かに進んでいく。

やがて――

1868年。

処刑。

それはあまりにも、あっけない最期だった。

戦場で散ったわけではない。

だが確かに、
時代の流れの中で討たれた最期だった。

それは一人の男の終わりであると同時に、
新選組にとって大きな転機でもあった。


けれど――

すべてが消えたわけではない。

土方歳三は、戦うことをやめなかった。

局長を失ってもなお、
その意志だけは、残り続けていた。

だからこそ彼らは進む。

北へ。

失ったものを抱えたまま、
それでも戦うと決めた者たちとして。

0 件のコメント:

コメントを投稿