2026年4月3日金曜日

新選組最後の戦いシリーズ⑤  仲間が減っていく、それでも進むしかなかった

寒空の下、疲れた武士たち

その決断は、勢いでも覚悟でもなく、
もはや“選択肢がそれしか残されていなかった”という現実だったのかもしれない。

昨日まで隣にいた者が、今日はもういない。
名前を呼ぶことすらできないまま、土に還っていく。

それでも隊は進んだ。

だが、この頃になると、
その「誠」は少しずつ形を変えていたのかもしれない。

幕府のためか、
武士としての意地か、
それとも――ただ、ここで立ち止まれなかっただけなのか。

この戦いに、勝ちはない。

逃げることはできた。
だが、それは彼らにとって“生きる”ことではなかった。

冷静で、合理的で、そして誰よりも戦うことをやめなかった男。

彼自身もまた、
勝つためではなく、
「最後まで貫くため」に戦っていたのだろう。

足跡はすぐに消える。
まるで、彼らがここにいた証すら、
残してはいけないかのように。

それでも進むしかなかった。

進むことをやめた瞬間、
すべてが終わってしまう気がしたから。

彼らは、そこへ向かって歩き続けた。

すべてを懸けた戦いが、
静かに、確実に近づいていた。


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